設計者インタビュー Vol.2 アライブ世田谷下馬

設計者として、お住まいになる方のためにお伝えしたいこと

設計: 株式会社INA新建築研究所

さりげなく豊かに自分らしく生きる家にしたい

東急東横線学芸大学駅よりにぎやかな商店街を抜け駒沢通りを渡ると、閑静な住宅街に入ります。程なく敷地に着きます。周辺の緑も豊かで東側には大きな桜の木があり季節感を彩ります。敷地は北側に緩やかに下がっており3階北側からは眺望もよく、都心の超高層ビルをパノラマで望むことができます。3方を道路で囲まれているため窓からの風景は思いのほか開放感があります。設計に際して、この豊かな環境のイメージを最大限享受し、さらに増幅させたいと考えました。

建物は、周辺環境に溶け込み、風・光にあふれ、緑・花が心地よく香り、さりげなく豊かに自分らしく生きる家にしたい。そんな空間創りを心がけ設計コンセプトとしました。そのために周囲を緑化すると共に、周辺の緑豊かな環境と調和する大きなアルコーブ状の中庭を2箇所設けました。建物はこれらの緑を最大限享受できるようS字に配置し、安らぎのある室内からの風景に配慮しました。中庭に面して、リビングダイニングの延長に広めのテラスを設け、ガーデニングを楽しめるよう一角に花壇を設え、2~3階においても緑と風と光を肌で感じられるくつろぎやすい環境造りを行っています。

ホーム3階から臨む新宿高層ビル群 3階から見下ろす緑豊な中庭
わかりやすく落ち着きのある空間構成

外部デザインは、周辺環境に調和しながらもさりげなく主張できる割肌の赤レンガ調タイルを中心とした素材構成とし、再生木ルーバー・木格子を対比させることにより少しやわらかい表情を与えると共に、巨大施設に見えないようにするためデザインを分節化しています。このルーバー等は近隣との目線干渉をやわらかく仕切る機能も有します。玄関の大きな庇は、中庭の広がりを阻害することがない様ガラス庇としました。

内部空間は、住宅のスケール感を大切にしており、大きな空間は天井の違いや格子戸等により視覚的に分節し、わかりやすく落ち着きのある空間構成に配慮しました。随所にゆとりある生活感を演出するため、ラウンジや畳コーナー、共用ブース等を配置し、家族や気の合った人とのふれあいの場としても活用できます。更に多目的室は、併設している下馬6丁目町会会館と接続して設け多用途に使うことができる様配慮し、イベントや地域とのふれあいの場として多用途に活用できます。

入居者は要支援から介護度5の方、認知症の方の受け入れも可能であり、安心して生涯を過ごすことができる。このため、介護サービス、医療健康管理サービスも積極的に行えるよう、健康管理室、リハビリテーション室(リフレッシュサロン)を設けているほか、あらゆるADLにおいても入浴を楽しむことができる様に、浴室は檜風呂から機械浴槽までバラエティ豊かに取り揃え、すべて個別対応とするなど、アライブケアホームの特徴であるきめの細かいサービスが行えるよう配慮しました。一部の居室は2室間に隠し扉を設け、ご夫妻での利用やスイートルーム的な利用ニーズにこたえられるよう配慮した。

世田谷保存樹木の桜と建物外観 広々とした正面エントランスとガラス庇
「個人の尊重」「品格とゆとり」「自然に暮らし続ける」

内部デザインは、気品ある北欧の明るい白を基調色とし、落ち着きのある品格を演出するためカリン色を建具等においてアクセント的に使用している。白を基調とすることにより、映し出される建物や人の表情も明るく、訪れた人に心もちさわやかな印象に映ることを感じ取っていただける効果を意図しました。エントランスからラウンジ・EVホールにかけて、及びリビングダイニングは、外部のレンガ調タイルや大理石を効果的に使い、入居者がお客様を迎えるにふさわしい設えとしています。廊下にはニッチや飾り棚を設け、居室の玄関演出を行うと共に廊下に彩りを与えています。

インテリアについても建物とトータルコーディネートし、木の色調は、建具等の建築工事部分と統一しカリンの色調としています。カリンの強い色調に対比させるように、カーテンや家具の張り地は柔らかい色調とし、全体的にはやさしいイメージを演出しています。シンプルモダンで構成しながらも、カーテンの工夫やコサージュ等を随所に置くなどきめの細かいプラスワンの演出を行うことにより豊かな生活に彩りを添えています。

設計は、入居される方の立場に立ち、高齢者の目線で「個人の尊重」「品格とゆとり」「自然に暮らし続ける」という3つのキーワードを軸に介護スタッフや多くの人のお話を伺いながら進めてきた。その結果、入居される方介護スタッフの両方の面に配慮、余裕を持って豊かにふれあえるよう配慮された建物となったことをお伝えしたい。

この「家」には、随所にキメの細かいサービスを特徴とするアライブケアホームの心がある。

白を基調とした落ち着きのあるリビングダイニング

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