「アライブの入居相談室の方とお話しているうちに、涙がどんどんあふれてきてしまいました。感情がどんどん昂ってしまって……」
「その間も、スタッフの方はずっとお話を聞いてくださいました。やっぱり一人で母を見るのは無理があったんですね」
そう振り返るF様。ネットで検索してアライブを見つけたF様は、入居相談室のスタッフとお話をしている最中、いつのまにか涙を流していたといいます。

今年8月で98歳になるお母様を、7年間も一人でお世話し続けてきたF様は、心身が疲れ切って、体調もおかしくなっていました。心療内科を訪れた際は、先生に「あなたは病気ではありません。お母さんのことで悩んでいるだけだから、お母さんを良い環境に移してあげればいいんですよ」と告げられました。
そこでF様が試したのが、アライブのショートステイです。お母様は2週間のショートステイを経て、2023年8月に本入居されました。現在もお母様は毎日お元気に過ごしていらっしゃいます。
「お母様と距離を開けたほうがいい」……訪問看護師からのアドバイス
F様がお母様と同居を始めたのは、お母様が90歳だった頃から。それまでのお母様は一人暮らし。専業主婦のお母様は、手先が器用で、趣味の手芸が生きがいでした。足腰もしっかりしており、自分のことはすべて自分で行っていました。
同居するきっかけは、F様のご家族の不幸でした。3人姉妹の末妹だったF様ですが、2人のお姉様がたて続けに亡くなってしまったのです。
「母は絶対にショックを受けると思ったので、どうにか私がカバーしなければいけないと思い、一緒に暮らすことにしました」
「これからは私が一人で母を見なければ」と決意したF様。同居した当初は、お母様と二人で京都や箱根への旅行を楽しんでいました。しかし、コロナ禍になって外出する機会は激減してしまいます。その間、心臓弁膜症の手術も行いました。
しかし、コロナが明けた頃、異変が起こります。お母様の言動が少し変だと感じるようになったのです。

「それまではしっかりしていたし、自分のことは自分でできていた人だったので、認知症になったとは思いたくありませんでした。でも、話のつじつまは合わないし、かかりつけの歯科医の方にも『認知症じゃないか』と言われて……。悲しいけど、認めなきゃいけないのかなって」
F様には、お母様を施設に預けることに抵抗があったといいます。施設には暗いイメージがあり、95歳になっていたお母様に良い影響がないと感じていたのです。しかし、お母様に向き合うF様にとって、辛い言葉が投げかけられるようになります。
「母は私のことを娘だと認識していないようで、私を敵視するような言葉も出るようになりました。父と姉のお墓参りに行こうと言うと、『あなたとは行きたくない。別の人と行く』と言い出したり、家にいるのに『ここは家じゃない、ここの施設はあまり良くないね』とか言われてしまったりして。『これだけやってあげているのに、どうしてこんなことを言われるんだろう』と、だんだんこちらも精神的に参ってきてしまいました」
身体的な疲労も重なっていました。特に深刻だったのが、十分な睡眠時間を確保できないことです。
「夜中、母がお手洗いに何度も起きるので、そのたびに付き添っていました。日中、転んでしまうことが増えていたので、一人で夜中に転んだら大変ですから」
睡眠不足の上、お母様の介助をしているうちに食欲をなくし、F様自身も元気を失っていきました。
お母様が転んだり、体調を崩したりすることも増えてきました。半年で4回ほど転んで、そのたびに救急車を呼んでいました。夜中にお母様が苦しみだしたときも119に電話しましたが、認知症の症状と関係していたので「対応できません」と言われたそうです。
「そのときは訪問看護の方に電話して対応をお聞きしましたが、夜中なので私もパニックになってしまって……。洗濯物を干している途中、倒れてしまったのを見つけたときもショックでした。そういうことが続いて、だんだん『施設にお願いしたほうがいい』と強く思うようになったのです」

施設の見学やアライブへの入居相談も行ったF様ですが、心のどこかに後ろめたさもありました。お母様に施設の話をしたときは「寂しいわねぇ」と言われて心が痛んだそうです。そんなとき、訪問看護の方にこうアドバイスされました。
「『お母様と少し距離を開けたほうがいいですよ。施設に抵抗があっても、まずはショートステイを試してみたら、気持ちが変わってくるかもしれませんから』と言われたんです」
親を施設に預けるとき、大切なのは「きっかけ」だとF様は言います。F様にとっては、このひと言が大きなきっかけになりました。
ショートステイ中の体調変化……専門家の的確な判断に助けられました
7つの施設を見学したF様でしたが、第一印象からアライブに決めていたといいます。
「やっぱりアライブさんの手厚い介護と認知症対応、この二点のポイントがすごく高いと感じました。明るくて穏やかな雰囲気も良かったですね」

アライブのショートステイは2週間。ショートステイを通じて、お母様に施設の環境に慣れてもらえば、という気持ちがF様にはありました。最初はお母様のことが心配でたまらず、たびたび電話したり、顔を見に訪れたりしていましたが、そのたびに細かくお母様の状態を説明してもらい、スタッフがお母様に笑顔で声かけをしているのを見たりすることで、アライブへの信頼は大きくなっていきました。
「スタッフのみなさんの対応が優しいんです。母が意味のとれないようなことを言っても、『うんうん、そうですよね』と穏やかに聞いてくれていました。私は家で母に怒ることが多かったので……。認知症が進んでしまったら、対応は大丈夫かな?と思っていたのですが、スタッフの方に『大丈夫ですよ。任せてください』とおっしゃっていただいて、すごく気持ちが楽になりました」
ショートステイの最中、お母様が体調を崩してしまったことがありました。蜂窩織炎(ほうかしきえん)という病気で、熱が下がらなくなってしまったお母様は、病院に入院することに。このときもアライブの介護体制に非常に助けられたそうです。
「訪問医の方と看護スタッフの方が話し合ってくれて、入院したほうがいいと判断してくださいました。体調を崩したのがショートステイしているときで助かりましたね」
症状は思ったより軽く、すぐに退院が決まりましたが、お母様は自力で歩くことができなくなっていたため、F様はお母様と一緒にご自宅に戻るのではなく、本入居することを選択します。
「入院先の病院の先生には、病院がついている施設もおすすめされましたが、『アライブはどうか?』と尋ねてみたら『アライブならいいですよ』とおっしゃっていただきました。アライブは先生や看護師さんにも評判が良かったんです」
なにより驚いたのは、母に笑顔が戻ったことです
本入居した当時は「人が多いところは苦手」とおっしゃっていたお母様でしたが、想像以上のスピードで周囲に馴染んでいったそうです。
「スタッフさんに『お母様、すごく元気ですよ』と言われました。みなさんと一緒に体操をしたり、お話をしたりしていたそうなんです。慣れるまで3カ月ぐらいかかるかと思っていましたが、1ヶ月足らずで馴染んだような感じでしたね」
本入居後もF様はアライブのスタッフとの連絡を密に取っていました。そのとき気づいたのは、自宅での1対1の介護の大変さだったそうです。
「本当に何度も何度も相談に乗っていただきました。やっぱり1対1の介護は厳しいと思います。私も姉が存命ならば、ショートステイを活用しながら2人で乗り切ろうとしたかもしれません。でも、いなくなってしまった。1対1では精神的にも大変ですが、アライブは大勢の方が母の相手をしてくれていますからね」
お母様が元気に過ごしている様子を見て、施設にお母様を預ける後ろめたさもなくなりました。F様とお母様の関係も良好になったそうです。
「母に怒ることもなくなりました。話しかければ返事をしてくれますし、私が持参したお菓子を一緒に食べたりすることもあります。自分の時間が取れるようになったのも大きいですね。以前は1日中、母のことを考えていましたが、それがなくなりました」
お母様は、スタッフとお話をしているときが一番楽しそうにされているそうです。お母様がスタッフにアドバイスしたり、スタッフの落とし物を指摘したりしたこともあったといいます。
「なにより驚いたのが、母が笑顔を見せていたことです。家では、まったく笑っていなかったですからね。あんまり驚いて、思わず表情を覗き込んでしまいました」

今も毎日のようにアライブ目白に顔を出し、お母様の様子を見ているというF様。お母様の元気そうな顔を見ると、安心するのだそうです。
「母が施設に入ったときは、私のほうが寂しかったのですが、アライブ目白なら家からも近いのでしょっちゅう会いに来ることができます。以前は母が『寂しいわねぇ』と言っていましたが、今はちっとも寂しそうに見えません(笑)。母にはこのまま、ずっと楽しく穏やかに過ごしてほしいですね。私はひとりで旅行に行こうと計画しています。こんなこともずっと考えられませんでしたからね」
取材・文:大山くまお
※インタビュー内容やご年齢などは、取材当時のものです。
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