2025年9月9日
こんにちは。アライブ世田谷下馬ホーム長の柴田です。私は学生時代に初めて介護に触れ、高齢者福祉の現場で「誰かの役に立てること」「感謝されること」の喜びを知りました。それ以来、介護の仕事は私の原動力であり続けています。しかし、長年現場に立つ中で気づいたのは、“感謝される喜び”よりも、“感謝できること”の方が、より深い意味を持つということです。誰かに「ありがとう」と心から伝えられる関係や時間の存在自体が、自分を支え、成長させてくれるのです。
先日も、その気持ちを改めて実感する出来事がありました。101歳の女性ご入居者A様のお部屋を訪問した際、体調は安定しているものの、「今日は変な感じがする」とおっしゃいました。看護スタッフと相談のうえ横になっていただき、私はただ静かに寄り添いました。言葉は交わしませんでしたが、ベッドサイドで共に過ごす時間の中で、A様が私を信頼し、安心して身を委ねてくださることを感じました。その後、お昼にはダイニングで他のご入居者と笑顔で過ごされ、「さっきはありがとう」と言われるような温かい眼差しをいただきました。むしろ感謝を伝えたいのは私の方でした。体調の優れない中でも、私を選んで信頼してくださったことが、何よりも嬉しく、胸に刻まれる瞬間でした。
アライブ世田谷下馬では、介護・看護・生活支援の専門性を土台に、こうした“心の交わり”の瞬間を大切にしています。ご入居者お一人おひとりの望みや想いに耳を傾け、尊厳を尊重しながら日々のケアに反映させること。それが私たちの使命であり、ホームの価値を形作る根幹です。また、スタッフ同士の協力やチームワークも欠かせません。個々の専門性を尊重し、互いに学び合いながら支え合うことで、温かく質の高いケアを届けることができます。
私たちは、日常の中にある小さな気づきや想いを大切にしながら、心の交流を通じて信頼を育んでいます。ご入居者の生きる力を引き出し、安心と喜びに満ちた時間を提供すること。それが、私たちホームスタッフ一同の願いであり、誇りです。これからもお一人おひとりの時間に想いを馳せ、誠実に寄り添い、感謝の心を形にしていきたいと考えています。
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