2025年9月9日
アライブ世田谷下馬ホーム長の柴田でございます。日頃より温かいご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
介護・看護の現場に身を置いておりますと、「繋ぐ」「紡ぐ」という言葉の大切さを日々実感いたします。私たちの役割は、ご入居者の想いをご家族の願いと重ね合わせ、それをスタッフ一人ひとりの力で紡ぎ、日々の暮らしに息づかせていくことです。決して「幸せにして差し上げる」という一方的な発想ではなく、ご本人が自分らしく幸せに生きておられるその傍らに、共に居合わせ支えることこそが私たちの誇りでございます。
その思いを改めて実感したのが、先日行われた「アライブ旅行」でした。当ホームからもご入居者のT様が参加され、3年ぶりのご旅行を叶えられました。T様は以前、アライブ世田谷代田にお住まいで、前回は伊豆下田で新鮮なお刺身を楽しまれました。現在はご病気の進行により胃瘻での生活を送られていますが、24時間体制の看護と介護のもと、今回もご希望を叶えることができました。
この旅行が実現した背景には、多くの「繋がり」がありました。かつてT様を担当したスタッフが後に「旅行委員長」を務め、その想いを新しい委員長に引き継いだこと。そしてそのスタッフが当ホームに異動してきたこと。偶然ではなく、ご縁が重なり合った結果だと感じております。
また、今回の旅行には、入社間もない看護スタッフも初めて参加いたしました。彼女は、ご入居者の夢や希望を医療の力で支える「トラベルドクター社」の理念に共感し、その想いをアライブの「アライブ旅行」という形で実現したいと考えて入社したのです。T様の旅のサポートは、まさに彼女にとっての“初陣”となりました。不安もあったはずですが、T様の願いとチームの経験に支えられながら、その一歩を踏み出すことができました。
介護や看護は、一人の力では決して成し得ません。ご本人の自己愛、ご家族の深い願い、そしてスタッフの情熱が結びついて初めて実現する豊かな時間なのだと、今回の旅行を通じて改めて確信いたしました。
「想いを繋ぐ」「物語を紡ぐ」。アライブ世田谷下馬では、この言葉を胸に、ご入居者一人ひとりの人生に寄り添いながら、これからも確かなケアと安心をお届けしてまいります。その積み重ねの先にこそ、かけがえのない価値が生まれるのだと信じております。
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