2025年9月9日
皆さま、こんにちは。アライブ品川大井のホーム長を務めております坂爪でございます。
今回は、私自身がこれまで介護の現場で経験したことを振り返りながら、アライブが大切にしている考え方についてお話しさせていただきます。
かつて私が学んだ施設では、ご入居者の生活が職員の都合に合わせて組み立てられている現実がありました。食事の時間に合わせて早朝から車いすに移され、廊下で長時間待たされる方、食後はすぐに居室に戻されベッド上で過ごす時間が長い方もいらっしゃいました。自由に食堂に行きたいと望んでも叶わない、買い物やちょっとした希望を伝えても受け入れられない。生活のリズムや日課が「ご本人の希望」ではなく「職員の動き」に沿って決められていたのです。そのため、ご入居者が職員の顔色をうかがいながら遠慮して生活されている姿を目にすることが少なくありませんでした。
もちろん、当時は布おむつを使用していたこともあり、職員の業務は今以上に多忙で、ご入居者一人ひとりの願いに応える余裕がなかった現実もありました。生命を維持するための基本的なケアが最優先とされ、それ以外の希望は後回しにせざるを得なかったのです。しかし、この経験を通じて私は「介護とは本来どうあるべきか」を強く考えるようになりました。
アライブが大切にしているのは、まさにその答えです。ご入居者が職員に合わせる生活ではなく、ご本人の思いや希望を尊重し、その人らしい時間を過ごしていただくことを最優先にしています。たとえば「買い物がしたい」「外で季節を感じたい」「もう少し食堂で人と話していたい」といった日常の小さな望みを大切にすること。そうした積み重ねこそが、人生の最期まで「ここにいて良かった」と思っていただけるケアにつながると信じています。
アライブ品川大井では、多職種のスタッフが連携し、ご入居者一人ひとりに寄り添うことで、可能な限り自由で、安心できる暮らしを実現してまいります。介護は単なる支援ではなく、人生の最終章をご一緒する大切な時間です。その時間をかけがえのないものにできるよう、私たちは日々努めております。
今後とも、皆さまに信頼いただけるホームであり続けるために、スタッフ一同精進してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
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