2025年9月9日
皆様こんにちは。アライブ浜田山ホーム長の佐藤でございます。
夏は、介護の現場にとって気の抜けない季節です。暑さや湿度による体調変化、脱水のリスク、冷房による冷えとのバランスなど、日々の小さな積み重ねがご入居者の健康に影響を及ぼすため、細やかな観察と対応が欠かせません。職員にとって「安心・安全」を第一に考えるのは当然の責務ですが、その中で改めて「介護の本質」を感じる出来事がございました。
ある日、お一人のご入居者から「外の風に当たりたい」とのお声をいただきました。真夏の強い日差しを思うと体調への影響が心配でしたが、ご本人の望みを叶えたい気持ちを優先し、中庭へとご案内しました。外気に触れられた瞬間、その方の表情がふっと和らぎ、「暑いけれど気持ちいいわね。お花も綺麗で、こうして出られるのが本当に好き」とお話しくださいました。その言葉と笑顔を前にしたとき、私自身、介護の役割は身体の支援だけではなく、その方らしい時間をつくることにあるのだと強く実感いたしました。
太陽の光を浴びることは体内時計を整え、免疫力を高める効果もあるといわれています。しかしそれ以上に、ご本人の「望み」を叶え、心が満たされる瞬間を共にできたことこそが、寄り添うケアの真髄であると感じました。ほんの数分の出来事であっても、その方にとっては人生の彩りとなり、私たちにとっては支援を超えて「人生の豊かさ」に寄与できた貴重な時間でした。
介護の現場は、ときに制度や効率に縛られることもあります。しかし、ご入居者の心の奥にある願いや感情に寄り添えるのは、私たちアライブの使命であり誇りです。夏の一場面が、その原点を改めて思い出させてくれました。
アライブ浜田山では、季節を感じていただけるアクティビティや、日々の暮らしに潤いをもたらす取り組みを大切にしています。どのような季節であっても、ご入居者に「このホームで良かった」と心から思っていただけるよう、一人ひとりの想いを尊重しながら、スタッフ一同で質の高いケアを積み重ねてまいります。
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