2025年11月19日
皆様こんにちは。アライブ浜田山ホーム長の佐藤です。
アライブが大切にしているミッションの一つに、
「情愛と意志でご本人とご家族の「真の望み」を叶える」
という想いがあります。
先日、その理念を深く実感する出来事がありました。あるご入居者のターミナルケアを進める中でのことです。
その方は普段、笑顔を見せてくださるものの、感情を大きく表に出すことは少なく、内面に不安を抱えていらっしゃいました。
病状の進行に伴う強い痛みや、体が思うように動かないことへの不安…。スタッフに胸の内を打ち明けてくださったのです。
私たちはゆっくりと時間をかけて、ご本人と「死生観」について語り合いました。
「人はいつか死を迎えるもの。その時、どうありたいか。」
ご本人の歩幅に合わせ、一つひとつ言葉を受け止めながら、想いを聴かせていただきました。
「スタッフに良くしてもらっているから、これ以上迷惑をかけたくない。」
「病状は進んでいると感じるが、まだ諦めたくはない。」
「もし家に帰れたら、少しでも不安が和らぐかもしれない。」
ご自身のことを一番理解しているからこそ、同時に周囲を気遣う。その優しさに胸を打たれました。
私たちが「わがままを言っていいんです。したいことを遠慮なくお話しください」とお伝えすると、涙ながらに本音を語ってくださいました。
その後、ご家族とも想いを共有し、主治医や看護師、ケアスタッフなど多職種でカンファレンスを行いました。
ご家族からも「本人の想いを尊重し、叶えてあげたい」という温かいお言葉をいただき、まずは外出から始め、最終的には外泊を目指すことが決まりました。
印象的だったのは、カンファレンスで交わされた「その方ご自身が大切だと思える瞬間を、どう作るか」という言葉です。
ターミナルケアは単なる医療や介護を超えて、人生の最終章に寄り添う責任を伴います。答えは一つではありませんが、「尊厳」という揺るぎない軸を皆で共有できたことに、大きな意味を感じました。
日々状態が変化する中で改めて気づかされたのは、ターミナルケアとは「その方の人生の最期まで、その人らしさを尊重し続けること」だということです。ご本人とご家族の想いを丁寧につなぎ、支えていくことこそが私たちの役割だと感じました。
これからもアライブ浜田山では、どのような場面においても「尊厳」を軸に据え、多職種が一丸となってご入居者の「真の望み」を叶えてまいります。一人ひとりの人生に誠実に向き合い、最後まで「人を大切にする気持ち」を忘れず歩み続けてまいります。




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