2025年11月19日
アライブ世田谷下馬のホーム長、柴田です。
今日は良い話ではなく、「残念な出来事」とそこからチームで考えた話をしたいと思います。
先日、A様のご入居を迎えた初日に、チームケアをめぐって、スタッフ間で意見がぶつかりました。
互いの価値観・感性や観察点の違いがズレとなり、嫌な空気が流れました。
誰かが正しい、誰かが間違っているという話ではなく、
私たちが“ご本人を中心に考える”という原点を見失いかけていたのだと思います。
一堂に介さず、それぞれが他の職種や他のスタッフに「解」や「責」を求めるような一幕もありました。
弊社が忌み嫌う思考、「他責」からの「分断」が生まれる瞬間でした。
今回お迎えしたA様は、初めてのご相談からわずか1週間足らずでご退院・ご入居を迎えられました。
ご病気の進行もあり、退院後のご生活は予断を許さない状況でした。
病院面談でのお身体のご状態よりも、起き上がりがスムースになってくださり嬉しい反面、
ケアの判断として、
「エアマット使用か、通常マットレスで良いか?」
「血圧が低い中でドッグセラピーにご案内してよいのか?」
「安静を優先すべきか――それとも…。」
初診では皮下点滴が再開となり、
「お部屋とリビング、どちらでの見守りが安全なのか?」
次々と決断が求められる中で、スタッフの意見は分かれていきました。
わたしは、「ホーム長として自分にできることは何か?」を考えました。
そして、チームにこう伝えました。
――「○○様は、ご不安を抱えて今日ホームにいらした。皆からすれば“はじめまして”だから、不安がたくさんあることも良く分かる。けれども、想像だけで相手の答えを押し求めたり、自分の答えを押し付けたりしてはいけない。ご本人の居ないところで答えが見つかるはずはない。まずはご本人のそばに皆で集まってから考えよう。今の最適解は、ご本人を中心にあるはず。皆で答え合わせをしていきましょう。」
そして、その日出したチームの結論は…。
リクライニング車椅子でドッグセラピーにご案内し、初日の点滴経過を見守るために、代わる代わる我々がお部屋を訪問する
というものでした。
誰かの意見に偏らず、皆で導き出した“チームの答え”でした。
アライブ世田谷下馬には、懸命にご入居者と向き合うスタッフ、豊富な専門職が集まっています。
それでも時には、重い現実を突きつけられると“がっかりする出来事”が起こります。
その“がっかり”の奥に、一人ひとりの人間力、人やチームとしての在り方が見え隠れします。
いくら優秀な専門職であっても、逡巡する瞬間にこそが試される局面です。
ここで私がここにいる意味に戻ります。
私は誰よりも「アライブの理念の僕」であることに強くブレない軸があります。
本当に大切な事は、“理念に団結させること”。
私たちのチームはまだ発展途上ですが、こうして衝突や対話を経て、一歩ずつ「団結」に近づいているのだと信じています。
世の中の分断が強く叫ばれる時代において、当社はウェルビーイングを通してあらゆる「団結」を興すと誓っています。
しかし、人は弱く、時に判断を間違え、分断を起こしそうになります…。
今回もそうでした。危なかった…。
しかし、私たちには道標があります。
ご入居者とご家族の真の望みを叶えることが私たちの使命です。
使命とは、命の使い道と書きます。
私は、そこに情熱を燃やし生きています。
そして、あらゆる分断を起こす「無礼心」に向き合うこと
それが私の覚悟であり、矜持であります。
皆様のご支援のもと、これからも“人として”“チームとして”心を磨く成長を続けてまいります。




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