2025年12月11日
アライブ世田谷下馬は全62室、アライブで最も大きな規模を持つホームです。
24時間の看護体制、訪問看護ステーションの併設、心理職の専任配置。
私たちは、グループ内でも随一の多職種資源を有するホームとして、ご入居者の望みと生活の深みを支えられる存在でありたいと考えています。
それは組織の役割であり、同時に、私自身がこの職に抱く矜持でもあります。
下馬には、これまで別のアライブホームで過ごされていた方が転居して来られるケースもあります。
24時間の栄養・点滴管理が必要になった方、吸引や集中的看護処置がご本人の暮らしの前面に現れてきた方。
住み慣れた環境を離れる不安に寄り添いながら、以前のホームと連携し、ご家族との関係性を引き継ぎ、支援を続けています。
K様もそのお一人です。
お母様をアライブで看取られた後、ご自身は神経難病の進行により別エリアのホームへご入居。
ご状態が急変したことを機に、専門体制の整う下馬へ転居されました。
一時は看取りの話もありましたが、多職種の支援のもとで食事が口から摂れるほどに回復して、生活の基盤が少しずつ整っていきました。
ある日、K様が伝えてくださった望みは、
「大学ラグビーを観に行きたい。10年毎年、友人と行っていたんだ。」
そこからの準備は、まさに下馬チームの真価でした。
往診医への確認、介護・看護体制の調整、駐車場予約、ご友人・ご家族との連携。
支援の輪が広がり、「One for All, All for One」の言葉そのままに動きました。
晴天の試合当日、後半まで観戦できるか案じていた私たちの不安をよそに、ご友人と肩を並べ、試合に熱を込めるK様の表情は実に晴れやかでした。
結果は惜敗。
それでも、帰館後にK様が伝えてくれた
「悔しいけど、最高だったよ」
の一言に、スタッフ一同、胸が熱くなりました。
アライブ内での転居というご縁が、支援の継続を越え、絆へと変わる瞬間があります。
ご本人とご家族の真の望みを叶えるためにホームを超えていく。
「ご縁を受け繋ぐホーム下馬」として、その確信を私はこれからも大切にしていきます。




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