2025年12月11日
こんにちは。アライブ荻窪のホーム長を務めております畠山です。
街路樹もすっかり葉を落とし、冬の訪れを感じる今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。今回のブログは、「望みを叶える」についてご紹介いたします。
アライブでは、介護サービスの提供だけではなく、生活の質を向上させることにも重きを置いております。
その一つが、『アライブ旅行』でございます。『アライブ旅行』の企画は皆様のご希望を反映しながら、温泉地や観光地など、心身のリフレッシュが期待できる場所を選んでおります。
旅行中は、ホーム職員が常に寄り添い、サポートさせていただいております。また、トラベルドクター社のお力もお借りして、医療面のサポートもさせて頂いております。
アライブ荻窪での事例をご紹介させていただきます。
もともとお出かけをすることがお好きなA様、アライブ旅行に参加された際に、ご実家の話題となり、A様が
「実家に行っておきたい」
と、ぽろっとおっしゃられました。
早速、その言葉を拾い上げ、私たちは計画に取り掛かかりました。
A様のルーツを調べるのですが、認知症もおありで詳細がわかりませんでした…。
ただ、お姉様の書いた本があることを知り、その本を読んでいくと、福井のとあるお寺にたどり着きました。
そのお寺に、ご両親が眠られているお墓があることもついに分かりました。
そのお寺に連絡すると、
「何度か手紙も出していたのですがお返事がなかったので心配していました」
と、お話を色々と伺い、とても深い関係であったことが分かりました。
ついに、A様と福井行きの日程を決め、トラベルドクター社を手配し、翌月に個別旅行を実行するに至りました。
当日は、ご住職さんがわざわざお迎えに来てくださり、道中、A様のお父様の話をたくさんしてくださり、懐かしい様子で会話が弾みました。
そして、ついに思い出の地、お寺に到着。
本堂を見させていただくと、懐かしさが込み上げてきた様子で涙を流されました。
本尊の前に座り挨拶をされ、急に歌を歌い出されたのですが、スタッフは何の歌だかわからずにいると…住職さんも一緒に口ずさみ。
あとで伺うと『恩徳讃』という和讃であるとのこと。
その後もお寺の皆さんと想い出話しに花が咲き、楽しい時間が流れました。
お話の中で、お姉様は定期的にお寺を訪れていたが認知症となり北海道の施設に入り最期を迎えたそうです。
お姉様が施設に入ってからはA様が定期的に福井に行きお寺を訪問していたそうです。
ついには、A様も施設に入ることで、お墓参りに行けなくなりとても心配していたそうです。
「お姉様の納骨がまだできていない」
というお話しを伺いました。
なんと、京都の本山で来春に納骨を予定しているとのことで、A様は納骨に参加することをその場でご住職とお約束されました。
ご両親が眠られているお墓は、お寺の裏手の高い位置にあり、階段も整備されていないため雪の残る道は危険であったため、テレビ電話にてご覧いただきました。
A様は、
「本当に来れてよかった」
とおっしゃられました。
A様にとって、新たな目標や生きがいを見つけられた幸せな旅行に出来たのなら、私たちは幸せです。
この旅行を通して、温かみに溢れたA様のお人柄やルーツに触れて、とても感慨深く、貴重なお時間をご一緒させていただけたことに心から感謝の念が溢れてきました。
これからも、「ひとりを思うそのために」を根幹に、ご入居者の「真の望み」を実現するホームであり続けたいと考えております。
まだ課題はありますが、真摯に向き合って成長し続けてまいりたいと思います。
引き続き、温かいご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。




資料請求・お問い合わせ

