2025年12月21日
その後、時が経ち、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の管理者を拝命しました。
そのグループホームは2ユニットで、二つのフロアが分かれ、定員18名のグループホームでした。開設5年の比較的新しいホームです。
ホームの運営状況は、とても不安定でありました…。
前任の管理者の方が、かなり強引な運営をしていた関係で、職員の退職が止まらない状況でした。
今でも鮮明に覚えているのですが、着任日当日の事です。
日勤職員を6名配置しなければならないホームなのに、ホームの職員が退職した関係で、5名(入職したての私も実働数でカウントされており…)で、驚くべきは、そのメンバーはすべて本社のヘルプだったのです…。
当然、現場を知らない本部ヘルプのため、現場は大混乱。
私自身も現場業務と引継ぎ、管理業務とで、しばらくの間、まともに帰宅する事は叶いませんでした。
とても混乱している職場でありましたが、残ってくれたメンバーは二分されていました。
志がとても高く優秀な方と、その反対の性向の方と。
まず、私はどんなに職員のシフト繰りが大変になったとしても、志の高い職員を大切に運営しました。
そして、本社職員とともに、志の低い職員に向き合い、徹底的な指導をしました。
その結果、退職する職員が発生し。さらにシフト繰りは厳しい状況に追い込まれました。
しかし、不思議なことに、なぜかその厳しい状況でも、志の高い職員の方々とともに働いている一体感に支えられ、助けられたことで、多くの困難にも打ち勝ち乗り越えることができました。
本社の方の助けを借りずに済むようになるまで、半年かかりましたが…少しずつ採用も進み、信頼できる職員が増えていきました。
このときに学んだことは、人事的な課題や問題をそのままにしておくと、大きくなって追いかけてくるということ。
特に、無礼な職員との向き合い方は非常に重要でした。
「職員が辞めるとシフト繰りが大変になるから指導しない」
という迎合マネジメントでは、職員は全く成長せず、反対に雪だるま式に問題が大きくなっていきます。
問題が大きくなればなるほど、対応に大きな時間とコストがかかる悪循環に陥り、一番大切にしなければならない、志の高い職員の『やる気』に影響してしまうことです。
『やる気』の低減はその組織を破壊し、サービスの質が劣化し、お客様に何よりもご迷惑をおかけしてしまう。
また、不適切ケアや虐待の温床をうむ。
多くを学ばせてもらいました。
ようやく、運営も安定化し、滞っていた管理業務も落ち着いてきた着任8か月後、ホーム体制を整えた手腕が会社から評価され、当時会社で2番目に規模が大きい「住宅型有料老人ホーム」への異動を申し渡されました。
続く




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