2026年3月5日
皆様こんにちは。アライブ武蔵野御殿山ホーム長の和田です。
三寒四温の言葉どおり、少しずつ春の訪れを感じる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、2か月に一度お越しいただいている『コミュニティベーカリー 風のすみか』様のパン販売の日にあった出来事をご紹介いたします。
『風のすみか』様は、赤ちゃんからご高齢の方まで、毎日のように安心して食べられるパンを届けたいという想いのもと、すべてのパンを天然酵母で17時間じっくり発酵させて作られています。
焼きたてのパンは種類も豊富で、その美味しさから近隣の方々も足を運ばれるほどの人気です。
ホームでも、この日は売り場の前に行列ができるほどの賑わいとなります。
近隣の皆様への販売が一段落し、ご入居者が売り場へ向かわれると、10種類ほどのパンがずらりと並んでいました。
すぐに「これとこれをいただくよ」と選ばれる方もいらっしゃる一方で、あるご入居者はパンの前で長く立ち止まり、「どうしていいか分からない。私はどうすればいいの?」と不安そうにお話しされました。
そのとき、職員は急かすことなく、丁寧に声をかけていました。
「〇〇様は、どのようなパンがお好きですか?」
「甘いパンがお好きなのですね。こちらとこちらが甘いパンですが、どちらが美味しそうですか?」
「急がなくて大丈夫ですよ。」
「昔、よく召し上がっていたパンはありますか?」
そうしてお話を重ねていくうちに、
「あんパンが好きなの。昔はたくさん食べたのよ。あんパンをちょうだい。」
と、ご自身の言葉で選ばれました。
私たちは日々の介護の中で、ご本人の気持ちを知るためには、ただ会話するだけでなく、「聴く」姿勢を持つことが何よりも大切だと感じています。分かっているつもりでも、忙しさの中で十分に実践できていない場面があるのではないかと、私自身も改めて省みる機会となりました。
認知機能が低下していても、その方の中には確かな意思や希望があります。
尊厳を守るということは、「自己決定」を支えることに他なりません。
今回の出来事を胸に刻み、ご入居者が自ら選び、決めることが当たり前にできるホームであり続けられるよう、これからも職員一同、真摯に取り組んでまいります。




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