2026年3月21日
アライブ世田谷下馬のホーム長、柴田です。
ホーム正面のオカメ桜が満開になり、一足早く春の訪れを感じる季節となりました。今回は、先日執り行われた、あるご入居者のご葬儀についてお話しさせてください。
先日、一人の女性入居者様が旅立たれました。
早朝の急な状態変化により病院へ搬送され、私も駆けつけ、ご家族とともに最期の時を見届けることとなりました。
お母様とのお別れを終えた後、娘様が私にこう声をかけてくださいました。
「柴田さん、母の葬儀もホームでさせていただけませんか?」
その言葉を聞いた瞬間、私の胸には、以前ご家族から伺っていた“花葬儀”の光景が浮かびました。
こちらの方は、私が当ホームに着任する以前、ご主人とご夫婦でご入居されていました。
そしてご主人が先に旅立たれた際も、そのお部屋で葬儀を執り行われたのです。
「父の時と同じように、母もアライブのお部屋から送り出したい」
それが、ご家族の切なる願いでした。
葬儀の準備を進める中で、ご家族からもう一つ、大切なお願いを預かりました。
お召しになるお洋服、スライドショーで流す写真、そして遺影の選定についてです。
「ホームのスタッフさんに選んでほしいんです。晩年の母を一番よく知っているのは、家族よりも皆さんですから」
その言葉を受け、スタッフ一同で写真を見返しながら思い出を語り合いました。
「どの写真が一番その方らしいか」「どのお洋服がお似合いか」。一人ひとりがその方と過ごした時間を慈しむように、準備を進めていきました。
当日、お部屋では納棺の儀が行われ、私たちスタッフもご家族とともに手を添えさせていただきました。献花の儀、花入れの儀。あふれんばかりの花に囲まれ、穏やかで静かな時間が流れていきました。
そして、ご出棺。スタッフ全員で、心を込めてお見送りをさせていただきました。
「お部屋での花葬儀」
それは、ご入居者の人生を支えてきた場所から、最期の時間を送り出すということでもあります。
お部屋には、以前お二人がそれぞれ使われていた、お揃いの歩行器が並んで置かれていました。私は、お二人がそれを使って歩かれる姿を拝見したことはありません。
けれど今、天国で再会し、また並んで歩かれているお姿を、不思議とはっきりと想像することができます。
このホームで重ねてきた豊かな時間を、これからも大切に守り続けていきたい。
あらためてそう強く感じた一日でした。




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