2026年4月11日
アライブ代々木大山町ホーム長の井東です。
以前の記事の中で、アライブでは「徳育」に注力しているとお伝えしました。
「徳」とは「人としての心や道徳を育てること」です。
より平易に言えば、「思いやり・善悪の判断・マナーや礼儀などを身につける教育」のことです。
では、徳を通じてどのような資質・能力を身につけることが期待されるのでしょうか。
調べてみると、「生涯にわたり自己の人生を主体的に切り開くことができること」とありました。
ここで私が最も惹かれたのは「主体的」という言葉です。
皆様もご存じの通り、「主体的」とは自分の意志に基づいて行動することを意味します。その対義語は「受動的」です。「受動的」には、他人の指示や状況にただ従うというニュアンスが含まれます。
どの職場にも共通することかもしれませんが、介護の現場にも「主体的なスタッフ」と「受動的なスタッフ」がいます。
主体的なスタッフは、以下のようなサイクルで動いています。
① 疑問を持つ
「この認知症のご入居者が落ち着かないのはなぜだろう」「ずっと微熱があるのはなぜだろう」「便秘が続くのはなぜだろう」など。
② 仮説を立てる
「昔の職業の話をすれば落ち着くかもしれない」「脱水気味だからうつらうつらされているのかもしれない」「運動不足だから便秘が続くのかもしれない」など。
③ 行動する(分からなければ調べる)
「(認知症の方に)昔の仕事の話を振ってみる」「水分をこまめに勧める」「歩行やリハビリを積極的に行う」など。
④ 結果を評価する
結果が良ければ達成感を得られますし、うまくいかなければ次の方法を考えます。
このサイクルを繰り返すことで、様々な経験を積むことができ、成長スピードも格段に速くなります。
アライブ代々木大山町でも、主体的なスタッフたちの働きかけにより状況が改善した事例があります。
あるご入居者は、以前はご主人と二人暮らしでしたが、認知症の進行により在宅生活が困難となり入居されました。入居後も、ご自宅への外泊や旅行などで1ヶ月近くホームを離れることがありました。
しかし、ホームに戻った後は、不安な表情で歩き回ったり、つじつまの合わない発言や排泄の失敗が目立ったりすることが多くなっていました。
そこでスタッフたちは、「ホーム内と外泊先での生活環境の差をできる限り埋めることが、安心につながるのではないか」と考えました。まずは「声掛け」による「促し」を第一とし、過度な介助を控えるよう全員で意識を統一しました。
同時に、「昔から嗜んでいたピアノを、弾きたい時に自由に弾けるようになってほしい」というご家族の希望をヒントに、スタッフが寄り添ってピアノの練習を共にしました。
その結果、今では外泊から戻っても不安な表情を見せることがなくなっただけでなく、排泄の失敗もほとんど無くなりました。さらに嬉しいことに、自発的に一人でピアノの練習をされるようにもなりました。
ご主人が喜ばれたのはもちろん、ケアを計画したスタッフにとっても、本当に嬉しい出来事となりました。
一方、受動的なスタッフは「やらされ感」を抱きやすいため、主体的なスタッフとは正反対の状況に陥ります。人生の約3分の1を占める「仕事」がつまらなければ、真のウェルビーイング(幸福な状態)に到達することはできません。
かつて私も、介護の仕事に絶望し「達成感を感じにくい仕事だ」と思っていた時期がありました。
しかし、今は違います。心から「やりがいのある仕事だ」と感じています。
「主体的」に動くからこそ「達成感」があり、「やりがい」が生まれます。
介護を「先の見えない辛い仕事」ではなく、「達成感を得られるやりがいのある仕事」だと、スタッフ全員に思ってほしいのです。
そのため、私はトップダウンで「やらされ感」を与えるのではなく、できるだけ「なぜやるのか」という目的を伝え、主体的に考えてもらえるよう対話を心がけています。
「徳育に注力する」=「自己の人生を主体的に切り開く」=「ウェルビーイングになる」
引き続き「徳育」に注力し、お客様だけでなく、スタッフ、そして私自身もよりウェルビーイングになれる環境を築いてまいります。
ご入居を検討されている方、また、ウェルビーイングを実現できる仕事をお探しの方、ぜひお気軽にご連絡ください。心よりお待ちしております。




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