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認知症ケア①

2026年5月1日 

アライブ品川大井 ホーム長の坂爪です。

昨年の12月、ホームのご見学時に、ご家族より切実なご相談をいただきました。

「今入居しているホームで色々と問題があり、退去を迫られています。本人にも原因はあるのですが、これで5件目の見学です。これまでの4件はすべて断られてしまいました。ここで断られたら、もうどうしてよいか分かりません」

ご家族は大変困惑され、追い詰められた様子でした。

ご本人は認知症の症状により、現在のホームの環境に適応できていない状況とのことでした。具体的なお困りごとを確認すると、以下のような内容でした。

・他の方の居室に入ってしまう。
・他の方の在宅酸素機器を触ってしまう。
・職員のケアに対して拒否がある。
・他のお客様と口論になる。
・お客様や職員に対し、暴力行為がある。

ホーム側からすると、受け入れに非常に慎重にならざるを得ないケースです。それまでに見学したホーム長の判断も、決して理解できないものではありませんでした。

しかし、私はもう少し深くお話を伺ってみることにしました。

ご本人の背景を伺うと、かつては看護師として師長まで務め上げた優秀な方で、本来はとても優しく人格者であったとのことです。ご家族は「あんなに立派だった人が、ここで断られたら入院するしかなくなってしまう。それはあまりに可哀想です」と訴えられました。

そのお話の中に、解決の糸口があると感じました。私は直感に従い、ご家族にこうお伝えしました。

「様々な可能性を考え、ご本人に向き合い、ご対応させていただきます。まずはしっかりとご本人の思いを受け止め、ケアを工夫していきましょう」

アライブのVMVのビジョンは、「認知症を熟知し、想いをカタチにし、日本の介護を牽引し続ける」です。このビジョンを体現すべく、私は受け入れを決意しました。

その後、ケアマネージャーによる丁寧な事前情報収集の結果、ご本人の思いや価値観に迫る情報が得られました。

前のホームでは「刺激すると怒らせてしまう」という考えから、職員があまり関わりを持たず、刺激しない方針をとっていたようです。

それに対し当ホームでは、介護リーダーやケアマネージャーと相談し、「まずは積極的に関わりを持ち、ご本人を深く理解していこう」という方針を定めました。

ご入居当日、お迎えに伺った際のご本人の表情は大変険しいものでした。移動を強く拒まれ、本来は歩行可能な方でしたが、前のホームの職員によって車椅子で玄関まで運ばれてきました。

私が車へご案内しようと説明していると、先方の職員の方が
「そんなこと言っても(この人は)分からないから」と、強引に中へ押し込もうとされました。

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