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モッコウバラが咲く頃に

2026年5月18日 

アライブ世田谷下馬のホーム長、柴田です。

先日、ある女性のご入居者と、ご自宅への外出支援を行いました。
目的は、ご自宅に咲くモッコウバラを見ること。

ご自宅へ到着すると、玄関先には立派なモッコウバラが広がっていました。
37年前にご夫婦で植えられたというその花は、年月を重ねながら、ご自宅を包み込むように咲いていました。

ご本人は、しっかりとモッコウバラを見つめながら、
ご主人の「今年も見られてよかったなぁ」とのお声かけに、穏やかに頷かれていました。
限られた時間でしたが、ご主人と並びモッコウバラを眺めるお姿には、ご夫婦で歩まれてきた時間が流れていました。

ご本人は、普段リクライニング車椅子でお過ごしです。
日頃より、少しでも離床時間をつくりながら、ご負担に配慮して過ごし方を整えてきました。今回の外出も、特別な準備というより、そうした日々の積み重ねの延長にあったものです。
“また自宅へ帰る”という時間を支えるために、介護・看護・ケアマネジャー、それぞれが関わりながら準備を続けてきました。

この外出には、一つの約束がありました。

昨年末、通院帰りのことです。
付き添ったスタッフから、「ご自宅は病院とホームの間ですよね」との一言があり、
ご主人へ連絡すると、「ぜひ」と快く迎えてくださいました。

久しぶりに立ち寄ったご自宅。
その時、ご主人が笑顔で話してくださいました。

「モッコウバラが咲く頃、また来られるといいですね」

私たちも、
「必ずまた見に来ましょう」
と約束をしました。

思えば、昨年「寄り道ケアは、介護価値への近道?」というブログを書かせていただきました。

今回のモッコウバラの約束も、始まりは通院帰りの小さな“寄り道”でした。

大きなイベントではありません。
けれど、“毎年見ていた景色を、今年も見ることができた”ということ。
それは、その方がこれまで生きてこられた人生や暮らしを、途切れさせずにつないでいく時間なのだと思います。

日々の関わりの中でこぼれる、「また行きたい」「もう一度見たい」という何気ない言葉。

私たちは、それを聞き流さず、一つひとつ拾い集めていきたいと思っています。

これからもアライブ世田谷下馬では、多職種で力を合わせながら、ご入居者とご家族の「真の望み」に向き合っていきます。

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