2026年6月18日
こんにちは。アライブ久が原のホーム長を務めております畠山です。
あじさいの花が雨に濡れて美しく咲く季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回、2015年に入居され、長くアライブ久が原で暮らされている、あるお客様のエピソードをご紹介いたします。
入居当初は要介護1で、見守りのもと歩行をされていたお客様ですが、加齢に伴いお身体の機能が低下し、最近ではご自身での食事が難しく、要介護5となられていました。
そんな中、発熱と血中酸素濃度の低下が見られたため、ご家族とご相談のうえ救急搬送となり、肺炎で入院されることとなりました。
入院後の嚥下評価では「今後の経口摂取は困難」との診断を受け、絶食による輸液加療が行われました。
病院側からはご家族へ、「経口摂取ができない状態のまま、胃瘻(いろう)を造設しなければ施設へ戻るのは難しいと思われる。必要であれば、他の病院や施設を紹介する」との提示があったそうです。
ご家族は、「ホームに戻したいけれど、それがホームの皆様へのご迷惑になってしまうのではないか」と深く悩まれ、病院での面会後に当ホームへご相談に足を運んでくださいました。
私たちは、往診医と連携して安全な療養体制を整えていること、そして何よりスタッフ全員がお客様のお帰りを心待ちにしていることをお伝えいたしました。
ご家族は深く安心され、ホームへの退院を決断されましたが、退院時の医師面談でも「今後の経口摂取は困難であり、全身状態は極めて厳しい」との見通しを告げられる状況でした。
退院近く、ご家族、往診医、私(ホーム長)、看護師、ケアスタッフによる多職種連携のミーティングを行い、今後の療養方針を話し合いました。
往診医からは、口から食べることは誤嚥性肺炎のリスクが高いこと、今後は再入院はしないことを前提に経口摂取を試みる必要があること、そして入院中の絶食期間があったため、どれほど摂取できるかは不透明であり、万が一食べられない場合の予後はさらに厳しいという説明がなされました。
これを受け、看護師からは安全性を最優先にし、食事を1日2回に絞って看護師が即座に対応できる時間帯に提供することをご提案しました。
また、食事の前後には呼吸状態をはじめとする全身状態に注視し、必要に応じて迅速に吸引を行い、気道を清浄に保つケアを行う旨をお伝えいたしました。
ご家族からは、「母は元気な頃から『体に管は通さないでほしい』と申しておりましたので、その意思を尊重したいです。口から食べられる限りで構いません。ここで最期まで過ごしてほしいというのが家族の願いです。本人が苦しくないことを最優先に、今後ともよろしくお願いいたします」との強い思いを託していただきました。
無理のない範囲で慎重に経口摂取を再開し、退院当日の午後は水分、翌日からは食事を開始いたしました。
以前のように8割以上の量を召し上がることは難しいものの、現在は食事を4~5割、それに加えて栄養補助食品や1日500~1000mlの水分を摂取できるようになり、日に日にその量は増えています。
先日、ご家族から「こちらに帰ってきてからのほうが、母の顔色も表情もとても穏やかです。皆様が本当に大切にしてくださっているのが伝わります」という、温かいお言葉をいただきました。
【お客様が、ご自身で決めたとおりに生きる】
ご本人とご家族が、かけがえのない豊かな時間をお過ごしいただけるように、私たちはこれからも、お客様のために最大限の力を尽くせるチームでありたいと考えております。
お客様の想いに寄り添い、応え続けるため、スタッフ一同これからも誠心誠意取り組んでまいります。
引き続き、温かいご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。




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