2026年9月5日
平素は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
アライブ浜田山ホーム長の稲田です。
今回は、「お看取り」についてお話しさせていただきます。
アライブ浜田山には、24時間体制で介護職員と看護職員が勤務しております。
当社では、24時間看護職員が常駐するホームを今後さらに増やしていく方針であり、アライブ浜田山はその先駆けとして体制を整え、医療依存度の高い方や、日常的に医療的な支援を必要とされる方のお受け入れも行っております。
「看取り期」と聞くと、ご本人だけでなく、ご家族もさまざまな思いを抱かれるのではないでしょうか。
これまでできていたことが少しずつ難しくなっていく中で、これから何を大切にしていくのか。
どこまでできることを続けるのか。
そして、何を選択することが、ご本人にとって本当に望ましいのか。
ご家族にとっては、簡単に答えを出せることではありません。
私自身も日頃から、「もし自分の親だったら、家族として何を思うだろう」と考えるようにしています。
以前、あるご入居者のご家族と、看取り期に入る前の段階でお話をする機会がありました。
ご本人には、「自宅に帰りたい」という思いがありました。
その望みを叶えることは、ご本人にとって大きな喜びとなり、心の満足につながるかもしれません。
一方で、身体的には大きな負担がかかり、苦痛を伴う可能性もあります。
「本人の望みを叶えること」と「身体的な苦痛をできるだけ避けること」。
どちらも大切だからこそ、時にその二つが表裏一体となり、難しい選択を迫られることがあります。
そんなとき、私たちが考えなければならないのは、
「何を優先するのか」
「ご本人の真の望みは何なのか」
ということです。
ご家族としては、どちらも叶えてあげたいと思われるのが当然だと思います。
私自身も、もし自分の家族であれば、「できることはすべてしてあげたい」と思うでしょう。
だからこそ、看取りの段階に入ったからといって、何かを諦めるのではなく、そこからもう一度、できることを考えたいと思っています。
主治医をはじめとする医療職、介護職、ご家族、そして可能な限りご本人も交えながら、
「今、何ができるのか」
「ご本人の真の望みを妨げているものは何なのか」
「その望みを叶えるためには、どのような条件を整える必要があるのか」
を一つひとつ考え、チームで実践していく。
私は、それこそが「看取り」なのではないかと考えています。
もちろん、すべての望みをそのまま叶えられるとは限りません。
しかし、できない理由を並べて終わるのではなく、どうすれば少しでも近づけるのかを考える。
そして、重きを置いたこと以外を諦めるのではなく、身体的な苦痛を少しでも和らげる方法を考え、提案し、実践していく。
最後まで、その人らしく過ごしていただくために、私たちにできることを探し続けたいと思っています。
アライブが大切にしているVMV(VISION・MISSION・VALUE)のMISSIONには、次の言葉があります。
「情愛と意志で、ご本人とご家族の『真の望み』を叶える。」
そして、その言葉に続くように、
「私たちはご入居者とご家族の思いに、もっと寄り添わなければならない。
その方が歩んだ人生を深く知り、お一人おひとりにとっての、かけがえのない時間をともに育んでゆく。
そして最期に『アライブで良かった』と言っていただける存在でありつづける。」
という思いがあります。
私は、この言葉こそが看取りに向き合う私たちの姿勢そのものだと思っています。
いつか来る、最期のとき。
そのときが訪れたあとに、
「もっとできることがあったのではないか」
「もっと苦痛を和らげることができたのではないか」
「もっとご本人の思いを理解できたのではないか」
と振り返ることは、きっとあると思います。
だからこそ、最期のその瞬間まで、私たちは考え続けたい。
ご本人とご家族が、その時間を振り返ったときに、「これでよかった」と思っていただけるように。
そして私自身も、ホーム長として、一人の人間として、後悔を残さないように、一つひとつのご入居者とご家族に向き合っていきたいと思います。
「最期を迎える場所」ではなく、
「最期まで、その人らしく生きる場所」。
アライブ浜田山が、そんな場所であり続けられるように。
いつか来るそのときまで、ご本人とご家族の「真の望み」に寄り添い、私たちにできることを考え、実践してまいります。
今後とも、アライブ浜田山のホーム運営にご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。




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