2026年8月16日
皆様、こんにちは。
アライブ世田谷下馬ホーム長の柴田です。
アライブがホームページで掲げる「3つの約束」。
その一番目にあるのが、スタッフの「人間力」です。
専門的なケアはもちろん、何よりもアライブの心を伝えることを大切にすること。
そして、渋沢栄一が説いた「知恵・情愛・意志」をバランスよく備えた「完き人」を目指し、人を育てていくこと。
そう聞くと、少し難しく感じられるかもしれません。
では、「知・情・意」を兼ね備えたスタッフとは、どのような人なのでしょうか。
今回は、あるご入居者A様の日常から、その一場面をご紹介したいと思います。
A様にはパーキンソニズムと身体の拘縮があり、日々の生活の中で身体を動かす機会をつくることが、とても大切です。
ベッドから離れ、リクライニング車椅子で過ごすことも、その一つです。
しかし、ただ車椅子へ移乗すればよいわけではありません。
A様には足関節の拘縮による尖足があるため、ベッドサイドで起き上がり、スタッフが身体を支えながら一定時間、座位姿勢を保つことが大切だと、自立支援ケアの研修を通じて学んでいます。
身体の仕組みを知り、その方に必要なケアを考える。
これが、「知恵」です。
A様が過ごされるフロアの介護リーダーは、その学びを研修だけで終わらせません。
スタッフへの指導、介護スケジュールの調整、多職種との連携、ご家族への協力のお願い。
日々状況が変化する介護現場の中でも、A様に必要な生活リハビリを続けられるよう、一つひとつ環境を整え、自らも手本となって実践を続けています。
これが、「意志」です。
そして、座位姿勢を保つことは、A様にとって決して楽なことばかりではありません。
身体を支えながら姿勢を保ち、硬くなった足先の緊張を少しずつ和らげていく。
A様自身も体力を使います。
そんな時間に、介護リーダーは時折、「ふるさと」などの懐かしい唱歌を口ずさみます。
リハビリを、ただ頑張るだけの時間にはしない。
A様の表情を見ながら、少しでも穏やかに取り組める時間にしていく。
これが、「情愛」なのだと思います。
そして、アライブの人間力の磨き方には、その先があります。
この介護リーダーは、国際人財の育成にも力を注いでいます。
ある日、A様の生活リハビリをインドネシア出身のスタッフへレクチャーしていた際、「何か歌ってみて」と声を掛けました。
彼女が選んだのは、母国インドネシアでも親しまれている、日本のアニメーション映画の主題歌でした。
「大切な人のそばにいたい。その人のために、自分に何ができるだろう。」
そんな思いを歌った曲を、日本語で優しく歌う彼女。
海を越えて日本へ来て、言葉や文化、介護を一つひとつ学びながら、「自分にできること」を懸命に探している彼女たちの姿と、その歌の世界が重なりました。
そのエピソードを聞いた私たちスタッフも、胸を動かされました。
「知・情・意」は、すぐに身につくものではありません。
仕組みやルールを整えることは大切です。
しかし、それだけで人の心まで育てられるわけではありません。
今日生まれた小さな感動を、明日のケアへつないでいくこと。
今日起きた失敗や反省を、明日は少し良い形へ変えていくこと。
そうして、人から人へケアが受け継がれていく中で、アライブの文化もまた育っていくのだと思います。
「知恵・情愛・意志」を備えた人を育てる。
ご入居者のそばにある、何気ない毎日の中にこそ、その学びの場があります。
私たちは、その一つひとつの積み重ねを大切にしていきたいと思います。




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